弁護士から学ぶ、書き手と読み手の「ため息」を減らす文章の書き方
2023年10月20日12時~13時にて、「弁護士から学ぶ、書き手と読み手の「ため息」を減らす文章の書き方」のウェビナーを開催いたしました。当日は、平日のお昼時の時間帯にもかかわらず、約500名の方にご参加いただきました。その骨子は、以下のとおりです。皆さまが文章を書く際のご参考になれば幸いです。
1 上手な文章がもらたす効果
① 仕事が効率的に進む
→正確な伝達、無駄のない伝達、核心を突いた説得がビジネスを回す。
② 組織全体の負担が減る
→短く、平易な文章は読み手の負担を減らし、ひいては組織全体の負担を減らす。
③ 書き手の評価につながる
→「文章は仕事の成果物である」、文章の巧拙がその人の評価を左右する。
2 文章にまつわる「誤解」
①「書き手が書きたいことを書けばいい」
→読み手の立場(前提知識と関心)を踏まえて書く。
②「長く書いたほうが評価される」
→読み手は忙しい。読み手の負担を減らすために短く書く。
③「書いてなくても雰囲気で伝わるはず」
→書いてないことは伝わらない(行間は読まない)。
④「読み手が理解できないのは読み手が悪い」
→書き手の説明の仕方が悪い。
⑤「全部読んでもらえば伝わる」
→読むべき人が読むべき箇所だけ読めるように工夫すべき。
3 「伝わる文章」を書く
① 形式面を整える
→「改行」、「ナンバリング」、「見出し」を積極的に使う。
② 冒頭で要点、結論を端的に示す
→要するに何を伝えたいのかを端的に示す。
③ 短く書く
→その文章の「目的」を意識し、その「目的」との関係で必要十分なことだけ書く。
④ 平易な文章で書く
→文章はできる限り単文で構成する、読み手の分からない言葉を使わない。
⑤ 接続詞で論理関係を示す
→接続詞は文脈の方向指示器である。
⑥ 具体例や図表を使って説明する
→抽象的な話、複雑な話を伝えるには「工夫」がいる。
⑦ 読み手の立場で推敲する
→1回で完璧な文章は書ける人はいない。
4 「説得力のある文章」を書く
① 必要性と許容性の観点から理由づけを考える
→両方の視点から理由を示せると説得力が増す。
② 形式論と実質論の観点から理由づけを考える
→両方の視点から理由を示せると説得力が増す(両方の視点は対立することも多い)。
以上
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