ふるさと遺贈寄付
地方から都会へ相続を契機に金が流れている(7月29日日経参照)。現在はマイナス金利であり預貸率も低いから、預金があってもそれだけでは地銀にとって経営的にプラスはない。ただ、金融機関にとって預金や証券など預かり資産は顧客との関係において基本中の基本だから、これの流出が止まらないとすると長期的には大変なことになる。自治体にとっても地方から金が流出しているというのは大きな問題だ。これに若干の歯止めをかけているのが「ふるさと納税」であり、大きな金の流れに対する納税者主導による抵抗ともいえる。加えて、大きな資金移動が起きるのは相続の時なのだから、遺言や信託で地方に寄付をするというのはどうだろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
-
2025.08.25
奈良 正哉
合併よりSBI
SBIによる中小地銀への出資が再開した。フジテレビへの北尾氏の役員就任可能性がなくなったからだろう…
-
2025.07.17
奈良 正哉
本音の身の丈ガバナンス
私のコラム群のうちガバナンスに関するものを編集して、SNSのnote の創作大賞2025ビジネス部…
-
2025.07.09
人手不足倒産
人手不足を主因とする倒産が増加している(7月9日日経)。人手不足倒産企業が、キャッシュフロー不足で…
-
2025.02.20
奈良 正哉
認知症でも証券投資
認知症になっても、親族が代理人になって証券投資(新規購入)が続けられるようにするそうだ(2月20日…
奈良 正哉のコラム
-
2025.10.23
奈良 正哉
モームリ弁護士法違反
退職代行サービスのモームリが弁護士法違反の疑いで家宅捜索された。もともと同社のサービスは、弁護士し…
-
2025.10.20
奈良 正哉
政界再編の動きの中で
一連の政界再編の動きの中で、玉木氏は評価を下げてしまったようだ。お神輿に乗ってやってもいいが立派な…
-
2025.10.16
奈良 正哉
クマ出没
連日クマ出没のニュースが流れる。以前からクマは出没していたがニュースになるからニュースにしているの…
-
2025.10.15
奈良 正哉
万博工事未払い問題
万博が閉幕した。事前の批判や疑念を覆して興行的には成功だったようだ。公金で赤字補填をしなくてすんで…