定年制度 2
2日前の日経新聞朝刊に、小泉進次郎が事務局長を務める「人生100年時代戦略本部」が、「人生100年時代」を見すえて、定年のない「エイジフリー社会」の構築を求める提言を行ったと報じている。同日の「経済教室」では慶応大学の清家教授は「人生100年時代」に向けて、少なくとも70歳までは定年を延長するよう、労働経済学の見地から意見を述べられている。同感である。大企業の多くは定年延長により65歳まで働けるようになっているが、その過程でポストオフなどと称して、処遇が段階的にかつ大幅に下がる給与制度を採用している。また、年金受給年齢になっても給与所得があるとその金額によって年金が減額される仕組みになっている。これでは高齢者に働くなと言っているようなものだ。「働ける」だけでなく、「働きたい」環境をつくる必要がある。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 | |
---|---|
業務分野 |
関連するコラム
-
2025.09.16
奈良 正哉
高齢者割合増、高齢就業者増
65歳以上の高齢者の割合は29%となり世界最高だ。高齢就業者も930万人となり増加を続けている(9…
-
2025.08.22
奈良 正哉
財政も外国人頼み?
日経の経済学者を対象とした調査では、外国人増加が、労働力を補完するだけでなく、財政にも好影響を与え…
-
2025.08.06
奈良 正哉
最低賃金「過去最高」の63円上げ
2025年度の最低賃金は「過去最高」の63円上がり、全国加重平均1,118円で決着した。それでも企…
-
2025.08.01
奈良 正哉
インドネシア人材流出
アジア各国のインデックス投信に分散投資している。その中でインドネシア株はさえない。インドやベトナム…
奈良 正哉のコラム
-
2025.09.16
奈良 正哉
高齢者割合増、高齢就業者増
65歳以上の高齢者の割合は29%となり世界最高だ。高齢就業者も930万人となり増加を続けている(9…
-
2025.09.10
奈良 正哉
大学の資産運用
大学の資産運用の多くは現預金のようだ(9月7日日経)。「運用」といえるかどうかははなはだ疑問だが。…
-
2025.09.09
奈良 正哉
タンス預金減少
タンス預金が13兆円減って47兆円になったようだ(9月8日日経)。金額自体は依然として膨大だが、増…
-
2025.09.08
奈良 正哉
ニデック会計不正
ニデックが会計不正の疑いで揺れている。事実はわからないが、第三者委員会が明らかにしてくれるだろう(…