民事信託の信託財産 10
遺言の場合、書いてから財産の変動があっても、遺言内容と実際の財産状況との齟齬を知っているのは遺言者本人だけである。だから本人が遺言の書換えをしないと、本人が亡くなって執行の段になってから困ることになる。他方民事信託の場合、親族が受託者として契約の当事者になることが多いから、信託財産の変更について手続きすることについて委託者に失念があっても、他の家族が気が付くことが期待できる。このように、民事信託の組成は委託者の財産の正確な把握と、その後の変動の管理にも有益である。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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