民事信託の信託財産 7
不動産を信託してこれを定石通り登記するか否かというのは、ようは相続に関する争いを委託者=被相続人の生前にやるか、死後にやるかという選択の問題だ。委託者の生前であれば、委託者の思いを直接受益者(相続人)等に伝えることができる。委託者の死後はそれができない。だから、委託者の生前は争いが一時表面化してもそれが収まるところに収まる期待がある。死後はそうはいかない。遺言であればその無効が主張されうるのと同様に、信託も無効を主張されうる。受託者は任務懈怠も主張されるだろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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