家族信託
今週のダイヤモンドの特集「相続を争族にしない」という特集の中で「家族信託」が相続の切り札?として、数ページにわたって掲載されている。細部には疑問のある内容もあるが、概ね正しい記載がなされている。ダイヤモンド以外の一般紙等にも「家族信託」は登場することが多くなった。ただ、「認知症対策として絶大な効果」「後見制度よりもすごい」とまで言い切っていいのかは疑問がある。それらのやや誇張気味の効果を掲げて、信託法を読んだこともなさそうな業界人が、高齢顧客やその家族に利用を勧めてくるのはもっと疑問である。ちなみに「家族信託」は登録商標であるそうだが、一般には「民事信託」とほぼ同義に使われている。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
-
2025.02.20
奈良 正哉
認知症でも証券投資
認知症になっても、親族が代理人になって証券投資(新規購入)が続けられるようにするそうだ(2月20日…
-
2025.02.18
奈良 正哉
遺産国庫帰属10年で3倍
相続する人がいなくて、結局国庫に帰属した遺産は10年間で3倍、1,000億円超になったそうだ(2月…
-
2025.01.30
奈良 正哉
身元保証
独居高齢者が増加するにつれ「身元保証」が問題になっている(1月8日日経)。身元保証人は病院や施設に…
-
2025.01.17
奈良 正哉
後見人行政申立て
認知症高齢者を保護する制度として後見人制度がある。後見人の申立てをするのは、制度上第一に親族が位置…
奈良 正哉のコラム
-
2025.05.13
奈良 正哉
文化大革命+大躍進政策 in America
米中関税戦争は第1幕で早くも休戦となった。殴りつけたアメリカが「このくらいで許してやる」と宣言して…
-
2025.05.12
奈良 正哉
現在の健康年齢
「長寿社会挑む」という日経の連続コラムのなかで、遺伝子を検査して自分の現在の健康年齢(生物学的年齢…
-
2025.05.09
奈良 正哉
みずほ信託銀行100周年
みずほ信託銀行創立100周年の全面広告が掲載されている(5月9日日経)。 信託ビジネスのいいとこ…
-
2025.05.08
奈良 正哉
アメ車一人負け
アメ車の日本シェアは0.4%で、日本車はもちろんシェアを伸ばしているドイツ車と比べても一人負けだ(…