今週の名言 第4回 2004.03.24
Wednesday, March 24, 2004
「自分の心をしっかりと管理し、人格の向上に努めている人たちは、『環境は思いから生まれ出るものである』ということを熟知しています。」
この言葉は、聖書に次ぐベストセラーと紹介されているジェームス・アレン著「『原因』と『結果』の法則」(サンマーク出版)からのものです。
この言葉は真理でしょう。現在の環境は、過去の自分の思いから生まれているし、将来の環境は現在の自分の思いから創られるのでしょう。実感として言えることは、能力である程度のところまで社会に認められることは出来ますが、その上に出るには、他の人の協力が必要です。このときに力となるのが人格・人柄であることは確かです。
社会は人間が創るものですから、社会での活躍には他人との関係が決定的に影響してくるのは当然です。このことは昔も今も変わりありません。項羽と劉邦が比較されますが、能力的には、項羽が圧倒的に劉邦の上に立つといわれています。しかし、優秀な幕僚や将軍の助けを借りた劉邦が天下を取り、漢を建国しました。優秀な人より、優秀な人の協力を集める者が勝利者になるのです。
USスチールの創業者であったカーネギーの墓石に、自分より優秀な者を集めし者ここに眠る、という趣旨の言葉があるそうです。カーネギーは、自分の周りに優秀な人が集まる環境を思ったのでしょう。その思いがその思い通りの環境を作り、現在のカーネギー財団につながる基礎を築いたのです。
何気なく過ごす日常ですが、その中に、将来の自分の姿を思い続けることが必要ではないでしょうか。ジェームス・アレンの上記の本は、成功法則の原典のようですが、今週の言葉にその意味が集約されているのです。
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