みずほの年金改革

 みずほFGは、年金制度を改め、確定拠出年金に一本化する(11月22日日経)。年金制度は確定給付型と確定拠出型とがある。確定給付型は、永年勤続を前提に会社が年金額を保証してくれる。逆に言えば社員は長く務めることが要求されるし、引退後の生活も会社に依存することになる。
 これに対して、確定拠出型は、社員は転職することを前提に自己の責任で積み立てた年金を持ち運びする。確定給付型と違って年金額の保証はない。自分の裁量で運用した成果がすべてだ。
 本件に関連して、みずほFGは年功序列にさよならする、との報道もあった。しかし、大手銀行は昔から年功的な体系にはさよならしているというのが実感だ。年金制度の改革によって、それにダメを押すということではないか。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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