配偶者居住権で節税
故人の配偶者が相続後も自宅に住み続けられるように、先般の民法改正で「配偶者居住権」が新設された。ただ、「配偶者居住権で相続節税(1月16日日経)」という記事に代表されるように、相続税の節税策に使われているようだ。配偶者の居住権の確保という本来の目的ではなく、その配偶者が亡くなったときの2次相続で、配偶者居住権分の相続税の軽減ができることが注目された。
日本は主要国の中で突出して相続税が高い。だから、相続対策というと相続税対策になりがちだ。しかし、相続税を払うということは、故人が経済的に成功した証でもあるだろう。つまらない技巧に走らず、にこにこ胸を張って相続税を払ってはどうか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
-
2025.08.25
奈良 正哉
合併よりSBI
SBIによる中小地銀への出資が再開した。フジテレビへの北尾氏の役員就任可能性がなくなったからだろう…
-
2025.07.17
奈良 正哉
本音の身の丈ガバナンス
私のコラム群のうちガバナンスに関するものを編集して、SNSのnote の創作大賞2025ビジネス部…
-
2025.07.09
人手不足倒産
人手不足を主因とする倒産が増加している(7月9日日経)。人手不足倒産企業が、キャッシュフロー不足で…
-
2025.02.20
奈良 正哉
認知症でも証券投資
認知症になっても、親族が代理人になって証券投資(新規購入)が続けられるようにするそうだ(2月20日…
奈良 正哉のコラム
-
2025.10.27
奈良 正哉
高市内閣支持74%
日経調査による高市内閣支持率は74%。調査開始以来2位になったそうだ。1位が鳩山だったり、5,6位…
-
2025.10.23
奈良 正哉
モームリ弁護士法違反
退職代行サービスのモームリが弁護士法違反の疑いで家宅捜索された。もともと同社のサービスは、弁護士し…
-
2025.10.20
奈良 正哉
政界再編の動きの中で
一連の政界再編の動きの中で、玉木氏は評価を下げてしまったようだ。お神輿に乗ってやってもいいが立派な…
-
2025.10.16
奈良 正哉
クマ出没
連日クマ出没のニュースが流れる。以前からクマは出没していたがニュースになるからニュースにしているの…