退職代行業者に頼っているようだと
退職代行業者に関わるトラブルが増加しているようだ(12月13日日経)。そもそも退職代行業者は何をしてくれるのか。退職に関わる代理交渉は、法律上弁護士にしかできないから、業者は退職希望者の退職意思を企業に伝言するだけのようだ。だから、スムースに退職できないケースが発生しても当然だ。伝言だけに数万円の報酬を払おうとする利用者の動機もどうなのか。仮に現在の職場がブラックで、これ以上関わり合いになりたくないとしても、これまで雇用関係にあって給料ももらっていたわけだ。それを一方的に破棄するには、退職意思くらいは自分で伝えるのが、最低限の社会的儀礼ではないのか。そんな勇気もないようだと、どんな職場に転職しようと成功は覚束ないのではないか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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