死後のこと
死後のことと言ってもスピリチャルな話ではなく、実務の話である。今週号の週刊朝日、現代、ポストなど一般雑誌がこぞって、自分自身や老親の死後のことを特集している。しばらく日経にも死について連続コラムが掲載されていた。死後の実務で特に深刻なのが、独り身の方の死である。死んだら終わりではなくて、遺体の引き取りや葬式や未払いの負債の支払など、実務はたくさん残される。通常それらは相続人等の親族がやるが、独り身の場合やってくれる人がいない。後見制度は若干死後についても任務が拡張されたが、基本的には死ぬまでの後見であって、死んだ後の面倒はみない。だから、後見契約に「死後事務」をオプションで付ける必要がある。自分の死後、天国から引き取り手のない自分の遺体を眺めるのは、心地よくないだろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
- 
	
					2025.08.25 奈良 正哉 合併よりSBI SBIによる中小地銀への出資が再開した。フジテレビへの北尾氏の役員就任可能性がなくなったからだろう… 
- 
	
					2025.07.17 奈良 正哉 本音の身の丈ガバナンス 私のコラム群のうちガバナンスに関するものを編集して、SNSのnote の創作大賞2025ビジネス部… 
- 
	
					2025.07.09 人手不足倒産 人手不足を主因とする倒産が増加している(7月9日日経)。人手不足倒産企業が、キャッシュフロー不足で… 
- 
	
					2025.02.20 奈良 正哉 認知症でも証券投資 認知症になっても、親族が代理人になって証券投資(新規購入)が続けられるようにするそうだ(2月20日… 
奈良 正哉のコラム
- 
	
					2025.10.31 奈良 正哉 小中学校教員のワークライフバランス 高市発言で一時話題になった「ワークライフバランス」。気力・体力・使命感のある自発的労働はこんな建前… 
- 
	
					2025.10.29 奈良 正哉 ニデックはどうなってしまうのだろう ニデックはどうなってしまうのだろう。東証から「特別注意銘柄」に指定されて、日経平均からも外された。… 
- 
	
					2025.10.27 奈良 正哉 高市内閣支持74% 日経調査による高市内閣支持率は74%。調査開始以来2位になったそうだ。1位が鳩山だったり、5,6位… 
- 
	
					2025.10.23 奈良 正哉 モームリ弁護士法違反 退職代行サービスのモームリが弁護士法違反の疑いで家宅捜索された。もともと同社のサービスは、弁護士し… 
 
					 
					 
					 
					 
					 
					