銀行に就職する意味
多くの産業で人手不足が深刻化する中、一人銀行は採用人数を抑えている(10月15日日経参照)。中途で銀行を離れて他産業に行く人も増加しているから、銀行は他産業への人材提供産業になっているかのようだ。銀行経営者にとっても、行員にとっても、学生にとっても、銀行という産業の将来が見えないことが原因であろう。そんな中であえて銀行に就職する意味はあるか。銀行は研修制度が充実している。銀行はシステム以外の設備投資がないから人に対する投資は充実している。また、メガバンクならあらゆる産業の企業が顧客だから企業を外から観察する機会に恵まれている。さらに、年寄りくさい視点だが、社会人としての立居振舞は厳しく躾けられる。だから、銀行で数年キャリアを積むのも無駄にはならないだろう。ひょっとすると、銀行業に革命が起きて、時代の先端を行く業態になるかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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