民事信託の担い手
地銀からの依頼で民事信託のセミナーをすることが続いた。都内で催された民事信託のセミナーを覘くと、高齢者やその親族と思われる人たちで盛況な様子である。民事信託の認知も急速に上がってきた感はある。ここで以前から気にかかっていることは、弁護士でないのはもちろん士業でもない人(民事信託の営業マンとも言うべき人か)が信託法を語り、民事信託の組成をリードするリスクである。信託法はかなり難しい法律である。その上、新しい信託法は歴史が浅いから、条文の実務解釈の指針たるべき裁判例がほとんどない。あるのは旧法時代の主に信託銀行を主体とした裁判例に限られる。士業でない人がトラブルを未然に防ぐ手立てが講じられるのか。トラブルが発生した時に対処できるのか。不安が残る。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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