会社法改正試案 2
社外取締役はいたほうがいいが、問題は人選である。ワンマンな会社では社長が社外取締役を選ぶだろう。その社外取締役によほどの使命感がないと、社長の決定に対して社外からお墨付きを与えるだけになってしまう可能性がある。会社のことや業界のことをほとんど知らない人がなると、取締役会で突飛な質問をして説明者を当惑させる。さらには、取締役会の事務方(総務部、経営企画部等のスタッフ)が議案の事前説明に多大な労力を要する。大企業は社外取締役の肩書に拘っているように思えるが、そういう人はいくつもの会社を掛け持ちする。3つも4つも掛持ちしてさらに本業がある場合、本当に牽制機能が発揮できるのか疑問である。また、3月決算の会社を掛け持った場合、決算取締役会から株主総会の演習までが5月から6月周辺に固まるから、事務方によるスケジュール調整も大変である。会計士OBがなると会計不正が防止できるのか、検察官OBがなると企業不祥事が防止できるのか、経験的には不明である。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
| 投稿者等 | |
|---|---|
| 業務分野 |
関連するコラム
-
2026.04.21
奈良 正哉
個人株主もものを言う
株式持合いの解消で、会社の安定株主を求める動きが活発だ。安定株主と目されてきたのは個人株主だ。しか…
-
2026.04.15
奈良 正哉
東大の再発防止策
東大は、付属病院医師の汚職に対して再発防止策を発表した(4月9日日経)。卓越大認定のために必死のよ…
-
2026.04.01
奈良 正哉
弁護士・会計士社外取締役
社外取締役の定番は弁護士と会計士だ。学者や官僚よりはいいとは思う。しかし、弁護士なら法律、会計士な…
-
2026.03.19
奈良 正哉
ニデックの典型的会計不正
ニデックの会計不正の内訳として、棚卸資産・固定資産・売上債権の過大評価、引当金の過少計上など、典型…
奈良 正哉のコラム
-
2026.04.21
奈良 正哉
個人株主もものを言う
株式持合いの解消で、会社の安定株主を求める動きが活発だ。安定株主と目されてきたのは個人株主だ。しか…
-
2026.04.20
奈良 正哉
アメリカより中国、キリスト教よりイスラム教
東南アジア諸国のうち、選択を迫られたらアメリカ(48%)より中国(52%)を選ぶとする国が増えた(…
-
2026.04.15
奈良 正哉
東大の再発防止策
東大は、付属病院医師の汚職に対して再発防止策を発表した(4月9日日経)。卓越大認定のために必死のよ…
-
2026.04.14
奈良 正哉
英国で暗躍する中国のスパイ
英国で中国のスパイが検挙された。議会の中枢まで侵食していたようだ(3月17日日経)。007の国でさ…