【ベトナム労働法(5)】時間外労働・深夜労働の賃金
ベトナムにおける時間外労働および深夜労働（22時から翌日6時まで）の賃金については、以下のとおり割増が必要となります（ベトナム労働法97条）。
※以下、通常（通常勤務日・昼間）の賃金をAとします。
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(ア)時間外労働 （97条1項） |
a. 通常勤務日 |
A×150％以上 |
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b. 週休日 |
A×200％以上 |
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c. 祝日・有給休暇 |
A×300％以上 |
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(イ)深夜労働 （22時から翌日6時まで） |
a.勤務時間内（97条2項） |
A×30％以上の割増 |
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b. 勤務時間外（97条3項） |
上記(ア)および(イ)a.に基づいて算定した賃金に、通常勤務日・週休日・祝日有給休暇のそれぞれの昼間の賃金に基づいて算出される賃金の20％に相当する割増分を加算した額以上 |
計算の具体例は以下のとおりとなります。
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①通常勤務日の時間外かつ深夜 |
150%A+30%A+20%A=200%A以上 |
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②週休日の時間外かつ深夜 |
200%A+30%A+20%×(200%A)=270%A以上 |
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③祝日・有給休暇の時間外かつ深夜 |
300%A+30%A+20%×(300%A)=390%A以上 |
日本の割増賃金制度とは異なり、かなり細かく場合分けして規定されており、また計算式も単純ではないので、賃金支払いの際は十分注意が必要です。
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