遺言執行者業務のご案内

遺言執行者業務

1.遺言執行者の代理

 遺言執行者の業務は、戸籍謄本の収集、預金の解約、不動産登記手続きなど多岐にわたり、法的判断も求められます。また、相続人との間でトラブルになりやすいという特徴があります。遺言執行者の業務は、弁護士に代理してもらうことが可能です。

 遺言執行者の代理業務の詳細は、以下のページをご覧ください。

https://peraichi.com/landing_pages/view/igonshikkoudairi

2.遺言執行者への就任

 遺言の内容によっては遺言執行者がいないと相続手続きが滞ってしまう場合があります。例えば、相続人以外の方に遺贈がされていた場合です。この場合、弁護士に新たに遺言執行者に就任してもらうことで、相続手続を円滑に進めることが可能になります。

 遺言執行者への就任業務の詳細は、以下のページをご覧ください。

https://peraichi.com/landing_pages/view/igonshikkosha

遺言執行者Q&A

Q1.遺言執行ができないのはどのような場合ですか?

 遺言書が無効な場合には、その遺言書に基づいて遺言執行をすることはできません。
 遺言書の文言が不明確で遺言執行者としてどのように遺言執行をしたらよいか不明な場合にも遺言執行をすることはできません。また、そのような場合には遺言書に基づいて預金の解約や不動産の登記をすることも難しいと考えられます(金融機関や法務局が認めないため。)。
 遺言書で相続分の指定や割合的包括遺贈がされている場合には、相続人や受遺者の間で遺産分割協議が必要になるため、遺言執行者が財産の分配を行うことはできません。

Q2.亡くなった方(被相続人)が自分で作成した遺言書(自筆証書遺言)が有効になるための要件を教えてください。

 自筆証書遺言が有効になるための要件は以下のとおりです。

・亡くなった方が自分で遺言書の全文を記載したこと(ただし、相続法改正により2019年1月13日以降に作成された遺言書の財産目録は全頁に遺言者の署名、押印がある限り自筆でなくてよいとされています。)

  • 日付が記載されていること
  • 氏名が記載されていること
  • 押印がされていること
  • 訂正がある場合には訂正印などが押されていること
  • 1つの遺言書に2人以上の遺言が記載されていないこと
  • 亡くなった方が15歳以上で「遺言能力」があること
  • 亡くなった方が成年被後見人の場合には法律の定める要件を満たすこと
  • 遺言の内容が公序良俗に反していないこと

Q3.遺言書はどこを探せばいいですか?

 亡くなった方(被相続人)が自分で作成した遺言書(自筆証書遺言)の場合は、次の場所に保管されていることが考えられます。

  • 預貯金通帳などを保管する場所
  • 自宅や銀行の金庫
  • 机の引き出し
  • 仏壇
  • 病院の病室や高齢者施設の入居者スペース

 公証役場で作成した遺言書(公正証書遺言)は、最寄りの公証役場でその有無を確認することができます。

Q4.遺言書が複数見つかった場合、どうなりますか?

 遺言書が複数見つかった場合、相互に矛盾する部分がある場合には、日付が最も新しいものが有効となります。例えば、「全財産はAに相続させる」という遺言書①と「不動産XはBに相続させ、残りの財産はAに相続させる」という遺言書②が見つかり、遺言書②の日付が新しい場合には、遺言書②が有効となります。遺言書①と遺言書②の内容は相互に矛盾するためです。

 他方で、遺言書が複数見つかったとしても、相互に矛盾しない場合には、いずれも有効となります。例えば、「不動産XはAに相続させる」という遺言書③と「不動産YはBに相続させる」という遺言書④が見つかった場合、いずれの遺言書も有効となります。遺言書③と遺言書④の内容は相互に矛盾せず、両立する内容であるためです。

Q5.他の相続人から遺留分減殺請求を受けました。遺言執行者の業務の代理を依頼した弁護士や遺言執行者への就任を依頼した弁護士に遺留分減殺請求の対応も依頼することはできますか?

 同一の弁護士が一部の相続人又は受遺者を代理して遺留分減殺請求の対応を行うことは、遺言執行の公正性を害するため、できないと考えられます。

Q6.他の相続人から遺言が無効であるとの主張がされました。遺言執行者の業務の代理を依頼した弁護士や遺言執行者への就任を依頼した弁護士に遺言の有効性についての反論も依頼することはできますか?

 同一の弁護士が一部の相続人又は受遺者を代理して遺言の有効性についての反論を行うことは、遺言執行の公正性を害するため、できないと考えられます。
 もっとも、他の相続人が遺言執行者に対しても遺言が無効であるとの主張をした場合には、遺言執行者の業務を代理している弁護士あるいは遺言執行者に就任している弁護士は、遺言執行者の業務として遺言の有効性についての反論を行うことは可能と考えられます。

Q7.遺言執行者の業務には含まれない手続きとしてどのようなものがありますか?

 遺言執行者の主たる業務は、遺言書に記載された内容を実現することです。金融資産の解約や不動産の移転登記などがこれに当たります。他方で、次のような手続きは遺言執行者の業務には含まれません。

  • ・自治体への死亡届の提出
  • 自治体への火葬許可申請書の提出
  • 自治体への世帯主変更届の提出
  • 葬儀、埋葬等
  • 健康保険の手続き
  • 介護保険の手続き
  • 年金の手続き(年金受給停止等)
  • 遺族年金の受給
  • 家財道具や生活用品等の処分
  • 公共料金、NHK、インターネット、新聞、クレジットカード等の解約
  • 生命保険、損害保険等の解約、保険金の受取手続き、過払い保険料の返還手続き
  • 住民税、固定資産税、国民健康保険料等の未払いの債務の弁済(清算型遺贈の場合を除く)
  • 相続税申告
  • 被相続人の準確定申告

Q8.亡くなった方(被相続人)の相続人は兄弟のみです。兄弟には遺留分がありませんが、そのような相続人にも相続財産目録を交付しなければなりませんか?

 遺言執行者は、仮にその相続人が遺留分を有しないとしても相続財産目録を交付しなければなりません。

Q9.相続放棄をした相続人に対しても相続財産目録は交付しなければなりませんか?

 相続放棄をした相続人には相続財産目録は交付する必要はありませんが、その相続人が相続放棄をしたことで、新たに相続人となった者(後順位相続人)には相続財産目録を交付する必要があります。

Q10.私は受遺者です。亡くなった方(被相続人)には相続人がいないようです。この場合、何か特別な手続きが必要になりますか?

 亡くなった方(被相続人)に相続人がいない場合には、原則として、相続財産管理人の選任が必要になり、相続財産管理人が業務を完了するまで遺言執行者の業務は中断することになります。もっとも、遺言書の内容によっては相続財産管理人の選任が不要になる場合もあります。

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