平成13年商法改正 新しい価値観
最近の報道によれば、来年の商法大改正の中で、取締役会が一定の条件を整えると、監査役制度を廃止することを選択できるというのがある。選択であるから、従来どおり監査役を置いてもよいし、置かなくてもよいことになる。
アメリカの取締役会制度のようにするには、日本企業の経営者は抵抗感があるから、商法改正があっても監査役を置くことになると予想できる。
しかし、今後の日本が資本市場を中心とした資本の論理に忠実になることから、従来どおりの選択を自由にできるかは不明である。たとえば、アメリカ型の取締役だけにした企業が格付けが上がるとか株価上昇要因となる場合には、経営者は従来どおりとばかりはいえなくなるかもしれない。
そうすると、法文は選択であるが、実質上強制に近いものにならないとも限らない。その意味では、市場の動き如何が制度の採用を規定する社会になりつつあるともいえる。したがって、商法改正にあたっては、市場原理をも考慮に入れる必要があるともいえよう。
いずれにしても、今後の会社法務は、市場社会という新しい局面を重視した対応が要求されるのは明らかである。そのため、会社法務における従来の価値観の転換を迫られている。
(文責 弁護士 鳥飼重和)
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