小中学校教員のワークライフバランス

 高市発言で一時話題になった「ワークライフバランス」。気力・体力・使命感のある自発的労働はこんな建前で縛る必要はないだろう。

 しかし、小中学校の教員の場合はそうとも言えない。日本の小中学校の教員の労働時間はOECD中最長だ(10月8日日経)。しかも労働時間が突出して長いのは、日本特有の部活を除けば、学校運営や事務など教育と直接関係のない「雑用」だ。AIなどによる効率化を図らないと本来教員がやるべき子供と向き合う時間が少なくなってしまう。

 もっとも、初等教育の現場は、現状から変わりたくない人たちが多いだろう。いまだにFAXなど使っているかもしれない。AIに授業を任せるようなレベルにはないのかもしれない。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

 

関連するコラム

奈良 正哉のコラム

一覧へ