気安く友達インサイダー

 インサイダー違反者は、社員や契約当事者を押さえて、友人や同僚が最多になっている(6月1日日経)。人は話したがる動物だ。親密な相手なら貴重な秘密を話したい誘惑は強い。酒が入っていれば押さえられない。

 インサーダーは個人の罰だが、情報の対象となった会社の評判も傷つけるのはもちろんだ。会社としての防衛手段はインサイダー教育もある。もっとも有効なのは、インサイダー情報に社員を近づけないことだ。決算(修正)や買収案件など、取締役会の前座として関係部長など多くの社員も出席する経営会議で議論している会社がある。やめるように指導している。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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