デジタル遺言
法務省はネットで遺言を作成できるよう法整備を進める意向だ(5月5日日経)。人生で最も重要な文書をネットで作るには、ITリテラシーについての自信が必要だろう。内容が内容だけにおいそれと子供に手伝ってもらうわけにもいかない。だから、年代的には今の60歳台以下が対象になると思われる。ちなみに、現在の遺言作成平均年齢は75歳と言われている。
これまで、遺言作成支援も弁護士や司法書士の職務領域とされてきたが、この領域も徐々に狭くなっていくのは確実だ。少なくとも、自分でネットを使えない法律職にはこの領域の仕事は減っていくだろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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