金融の動揺
破綻した米地銀SVBからの連想で、ファーストリパブリックバンクの預金が3か月で40%流出した。40%も預金が流出したら無事ではいられない。資金繰り倒産してしまう。大手行が救済に動いている(4月26日日経等)。
今更だが、銀行は悪い評判に弱い。銀行はサービスの差別化を図っている。しかし、預金を集めて貸金や債券で運用するという基本構造はどこも同じだ。餌となる預金利息はどこも同じようなものだ(日本では同じように見えないくらいの低利息だ)。だから不安のある銀行に大事なお金を預け続ける理由がない。さらに、ネットバンキングが進んですぐに預金が下せるようになった。以前は非効率な窓口が預金引き出しの防波堤になったが、今はそれも期待できない。
金融の動揺は経済活動の底流でぶすぶすとくすぶり続けそうだ。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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