アルケゴス
アルケゴスというファンドの破綻で、野村はじめ日欧の金融機関が、百億円から数千億円の損失を被る可能性が伝えられている(最近の日経)。アルケゴスというのはファミリーオフィスと呼ばれる個人資産だけを運用するファンドで、当局の監視下にはなかったようだ。
100億円の損失は、大手の金融機関にとっては想定の範囲内だろう。だが、1000億円を超える損失というのはどうだろう。中小銀行ならそれだけで破綻している金額だ。ここまでくると、リスク管理の不備というよりも、同ファンドの実態を見誤り、むやみに取引を拡大した不祥事に近いのではないか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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