廃業阻止に銀行出資
りそな銀行が、後継者難から廃業を考えている企業に出資して廃業を回避させ、数年のうちにその企業を売却する。そのためのファンドを作るとのことだ(7月10日日経)。同様の取組はかねてから新生銀行でなされている。さて、これが廃業阻止にどれだけ効果があるのか。本年度の廃業は5万件を超えるとの予測がある(東京商工リサーチ)。対して、りそな銀行の取組は年間2、3件、1件当たり10-25億円の出資額の予定だそうだ。件数的には焼け石に水であり、規模的には中規模クラスが対象なのだろう。中小企業の廃業は進むだろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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