ブロックチェーンで遺産調査
三井住友信託銀行主導で、遺産をブロックチェーン技術を使って調査する試みが始まる(2月4日日経)。遺産整理には相続人の調査とともに、遺産の調査が必要になる。個人と生活を共にしていた親族がいればまだいいが、いわゆる「おひとりさま」が亡くなると、故人の生活の痕跡から財産のありかを探ることになり、結構な手間と時間がかかる。同信託がやろうとしていることの技術的な側面は分からないが、いずれにせよ、遺産の調査の手間と時間が短縮されることになるのだろう。こういう非生産的なことに費消されていた、相続人や遺言執行者等関係者のコストが削減されるのは歓迎すべきだ。また、これらにまつわるビジネスの価格破壊に繋がるかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
-
2025.07.17
奈良 正哉
本音の身の丈ガバナンス
私のコラム群のうちガバナンスに関するものを編集して、SNSのnote の創作大賞2025ビジネス部…
-
2025.07.09
人手不足倒産
人手不足を主因とする倒産が増加している(7月9日日経)。人手不足倒産企業が、キャッシュフロー不足で…
-
2025.02.20
奈良 正哉
認知症でも証券投資
認知症になっても、親族が代理人になって証券投資(新規購入)が続けられるようにするそうだ(2月20日…
-
2025.02.18
奈良 正哉
遺産国庫帰属10年で3倍
相続する人がいなくて、結局国庫に帰属した遺産は10年間で3倍、1,000億円超になったそうだ(2月…
奈良 正哉のコラム
-
2025.08.21
奈良 正哉
広陵高校野球部全寮制リスク
広陵高校野球部は全寮制だそうだ。野球も(勉強も?)それ以外の生活全般も狭い社会の中に閉ざされている…
-
2025.08.20
奈良 正哉
広陵高校野球部150人
広陵高校野球部への批判が止まらない。同野球部は150人の大所帯だそうだ。この点は評価できる。野球強…
-
2025.08.19
奈良 正哉
短期は米価、長期は投資
日本の農業への投資は、先進国の中では唯一減少し続けている。20年前と比較して40%減だ。単位面積あ…
-
2025.08.18
奈良 正哉
お盆休みの急騰
お盆休みの間に、株式相場はずいぶん遠くに行ってしまった。普通の人が休みの間にも、市場関係の人は熱心…