リブラを目の敵にしていても
フェイスブックが発行を目論んでいる暗号資産リブラについて、中島教授の解説記事がある(12月26日日経)。リブラはよくできているので、その分中央銀行から目の敵にされているとの内容だ。たしかに安全性と流動性の高い暗号資産は、法定通貨の領域を侵犯するものとして、中央銀行にとっての脅威であることは間違いないだろう。中央銀行に信頼のない途上国では、リブラが法定通貨を完全に駆逐するかもしれない。ただ、リブラだけを目の敵にして、その発行に待ったをかけていても、その間隙をついて、中国はデジタル人民元の発行が秒読みだとされる。欧州でもデジタル通貨発行の動きがあるとの話も聞く。少なくとも、中国によって世界中の決済を支配されてしまうよりは、まだ、先進国当局の規制に従うとするリブラの方がまし、ということになるのではないか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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