リブラを目の敵にしていても
フェイスブックが発行を目論んでいる暗号資産リブラについて、中島教授の解説記事がある(12月26日日経)。リブラはよくできているので、その分中央銀行から目の敵にされているとの内容だ。たしかに安全性と流動性の高い暗号資産は、法定通貨の領域を侵犯するものとして、中央銀行にとっての脅威であることは間違いないだろう。中央銀行に信頼のない途上国では、リブラが法定通貨を完全に駆逐するかもしれない。ただ、リブラだけを目の敵にして、その発行に待ったをかけていても、その間隙をついて、中国はデジタル人民元の発行が秒読みだとされる。欧州でもデジタル通貨発行の動きがあるとの話も聞く。少なくとも、中国によって世界中の決済を支配されてしまうよりは、まだ、先進国当局の規制に従うとするリブラの方がまし、ということになるのではないか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
| 投稿者等 |
|---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.10.23
奈良 正哉
モームリ弁護士法違反
退職代行サービスのモームリが弁護士法違反の疑いで家宅捜索された。もともと同社のサービスは、弁護士し…
-
2025.10.20
奈良 正哉
政界再編の動きの中で
一連の政界再編の動きの中で、玉木氏は評価を下げてしまったようだ。お神輿に乗ってやってもいいが立派な…
-
2025.10.16
奈良 正哉
クマ出没
連日クマ出没のニュースが流れる。以前からクマは出没していたがニュースになるからニュースにしているの…
-
2025.10.15
奈良 正哉
万博工事未払い問題
万博が閉幕した。事前の批判や疑念を覆して興行的には成功だったようだ。公金で赤字補填をしなくてすんで…