バブル崩壊のとき見た風景
4月1日日経トップは、中国の銀行で発生している不良債権を、アメリカのファンドが買っているとの記事だ。日本でもバブル崩壊のときに見た風景だ。日本の銀行は買いたたかれていることを十分に承知していながら、まとめて売る(「バルクセール」と呼ばれた)ことのできる米国ファンドに売らざるを得なかった。このような米国ファンドは「はげたかファンド」と呼ばれて、弱った日本の金融機関を食い物にしていると、情緒的かつ不合理な批判がなされた。同日の日経はトルコの外貨準備急減を報じている。トルコリラ危機だ。日本のバブル崩壊のときもアジア通貨危機が起こっていた。もちろん要因は異なるが、似た風景である。背中に冷たさを感じるニュースが期初から報じられた。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 |
---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.09.10
奈良 正哉
大学の資産運用
大学の資産運用の多くは現預金のようだ(9月7日日経)。「運用」といえるかどうかははなはだ疑問だが。…
-
2025.09.09
奈良 正哉
タンス預金減少
タンス預金が13兆円減って47兆円になったようだ(9月8日日経)。金額自体は依然として膨大だが、増…
-
2025.09.08
奈良 正哉
ニデック会計不正
ニデックが会計不正の疑いで揺れている。事実はわからないが、第三者委員会が明らかにしてくれるだろう(…
-
2025.09.03
奈良 正哉
サントリーの記者会見
新浪会長辞任によるサントリーの記者会見を見た。日経関連各社を除けば、無意味、無関係、重複質問のオン…