バブル崩壊のとき見た風景
4月1日日経トップは、中国の銀行で発生している不良債権を、アメリカのファンドが買っているとの記事だ。日本でもバブル崩壊のときに見た風景だ。日本の銀行は買いたたかれていることを十分に承知していながら、まとめて売る(「バルクセール」と呼ばれた)ことのできる米国ファンドに売らざるを得なかった。このような米国ファンドは「はげたかファンド」と呼ばれて、弱った日本の金融機関を食い物にしていると、情緒的かつ不合理な批判がなされた。同日の日経はトルコの外貨準備急減を報じている。トルコリラ危機だ。日本のバブル崩壊のときもアジア通貨危機が起こっていた。もちろん要因は異なるが、似た風景である。背中に冷たさを感じるニュースが期初から報じられた。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
| 投稿者等 |
|---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.11.27
奈良 正哉
日中長期金利逆転
10年国債の金利が日中で逆転した。両者とも1.8%の前半である(11月26日日経)。 円国債につ…
-
2025.11.26
奈良 正哉
大企業社長の報酬低すぎないか
売上高1兆円超の企業57社(調査回答)の社長の報酬の中央値は1.2億円だそうだ(10月21日日経)…
-
2025.11.21
奈良 正哉
円安・長期金利の上昇
中国の嫌がらせは腹は立つが、経済的には気にするほどのことではない(一部のマスコミは騒いでいるが)。…
-
2025.11.20
奈良 正哉
米国(健康)寿命の短さ
社会保障関連の連続記事の中で、主要国の健康寿命比較表が掲載されている(11月18日日経)。日本は、…