不動産より現金が好き
リバースモゲージと呼ばれる自宅担保融資に関心が集まっているようだ(3月2日日経参照)。リバースモゲージはかつて複数の大手銀行でも商品化された記憶があるが、売ることなくいつの間にか各行とも撤退したと思われる。それが最近になって徐々に利用者が増えているようだ。リバースモゲージはおおざっぱに言えば、高齢者が自宅を担保に金を借りて、死んだら自宅が売却されて返済に充てられるというものだ。だから相続人には自宅という不動産は残らないのが基本だ。最近利用者が増えているのは、社会風潮として、自宅という不動産へのこだわりが、高齢者にもその相続人にも希薄になって、より現金志向になっているということの現れでもあるだろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
-
2025.11.17
奈良 正哉
城北信金信託免許
城北信金は信用金庫では初となる信託業務の認可を受ける(11月13日日経)。併せて遺言業務など付随業…
-
2025.08.25
奈良 正哉
合併よりSBI
SBIによる中小地銀への出資が再開した。フジテレビへの北尾氏の役員就任可能性がなくなったからだろう…
-
2025.07.17
奈良 正哉
本音の身の丈ガバナンス
私のコラム群のうちガバナンスに関するものを編集して、SNSのnote の創作大賞2025ビジネス部…
-
2025.07.09
人手不足倒産
人手不足を主因とする倒産が増加している(7月9日日経)。人手不足倒産企業が、キャッシュフロー不足で…
奈良 正哉のコラム
-
2025.11.27
奈良 正哉
日中長期金利逆転
10年国債の金利が日中で逆転した。両者とも1.8%の前半である(11月26日日経)。 円国債につ…
-
2025.11.26
奈良 正哉
大企業社長の報酬低すぎないか
売上高1兆円超の企業57社(調査回答)の社長の報酬の中央値は1.2億円だそうだ(10月21日日経)…
-
2025.11.21
奈良 正哉
円安・長期金利の上昇
中国の嫌がらせは腹は立つが、経済的には気にするほどのことではない(一部のマスコミは騒いでいるが)。…
-
2025.11.20
奈良 正哉
米国(健康)寿命の短さ
社会保障関連の連続記事の中で、主要国の健康寿命比較表が掲載されている(11月18日日経)。日本は、…