ボケの備えに家族信託
先週から引続き一般週刊誌の多くに、「親がボケたら、親が死んだら、」という趣旨の特集が組まれている。ボケたら契約行為など一人でできなくなることが多いから、その前に備える必要がある。週刊ポストはその備えとして、成年後見と家族信託をほぼ同列に取り上げている。ここまで家族信託の認知度が高まったのか、と信託銀行に長く勤めていた筆者などは感慨深い。ただ、家族信託の根拠法たる信託法は難しい。信託銀行員でさえきちんとわかっている者はごく少数であると言える。プロの世界である。仕組みの当事者としては確かに、家族・親族しか登場しないかもしれないが、仕組みを作ること、契約書を作ることは素人にはできない。信頼のある弁護士に頼むことが必要だし、その分相応の費用がかかる。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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