あおり運転の無罪主張
連日続報が流れるのが、ゴーンとあおり運転だ。あおり運転の弁護側の主張というのが、停止中の事故だから「運転」にあたらないので無罪、という危険運転致死罪の条文解釈に基づくものだ。この主張が常識にそぐわないのは当然だが、裁判員にも響かないのは明らかだ。速度ゼロで運転していたという検察側の主張に軍配があがるだろう。こういう主張は法律の素人である被疑者から出たものではなく、弁護士による苦肉の策だろう。弁護士は100%被疑者に寄り添って、その最大の利益を主張しなければならないからだ。そのような主張が裁判員裁判で展開され、法律の素人である裁判員を悩ませるなら、むしろ殺人罪で起訴することも考えられたのではないか。高速道路の追い越し車線に急に停車させれば、追突により人が死亡する危険があるのは当然だし、そのことの認識もあったと言えるのではないか。それに至る動機についても十分説明可能ではないか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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