死を告げるビジネス
超高齢社会の次には多死社会がやってくる。死ぬとその人の人生は終わるが、死ぬことによって始まることもたくさんある。最近関連法規が改正された相続はもちろんだが、葬式の手配や遺品の整理、公共サービスの停止などもある。同居しているペットの世話や、同居している人が仮に精神障がい者や引きこもりの人だった場合、残された人の生存をどう確保するのかという切実な問題もある。同居している人に死を外部に告げる能力があればそれでいいがそれがない場合、また死亡した人が独居の場合、問題は深刻である。異臭が漂って近隣住民からのクレームで気が付いたでは遅いことは明らかだ。だから、死を迅速に関連する外部(役所、銀行、法律家等)に告げることは、ビジネスになりうるのではないかと思われる。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
-
2023.02.01
奈良 正哉
無形事業資産担保融資
企業借入の担保は不動産に偏っている。金融庁主導で、担保種類を、将来のキャッシュフローを生むであろう…
-
2023.01.20
奈良 正哉
不老不死
不老不死のクラゲがいるそうだ。老いて死にそうになると若返りスイッチが入っていったん変態する。そして…
-
2023.01.18
奈良 正哉
遺贈寄附への若年層の関心
遺贈寄附を推進する団体主催の会合に出席した。登壇した発表者によると、遺贈寄附を含め寄付や社会貢献へ…
-
2022.12.23
奈良 正哉
ゾンビ企業をいつまで救済するのか
ゾンビ企業の延命を支えるのはゼロゼロ融資、それを支えるのは国の財政支援による都道府県を通じた利子補…
奈良 正哉のコラム
-
2023.02.01
奈良 正哉
無形事業資産担保融資
企業借入の担保は不動産に偏っている。金融庁主導で、担保種類を、将来のキャッシュフローを生むであろう…
-
2023.01.31
奈良 正哉
ベトナムもやっぱり共産国家
ベトナム共産党序列2位の国家主席が突如更迭された。最高権力者の党書記長の権力基盤が一段と強化された…
-
2023.01.27
奈良 正哉
オーストラリア・デイ
1月26日はオーストラリア・デイだった。建国記念日といったところか。西洋人がオーストラリアを「発見…
-
2023.01.26
奈良 正哉
KADOKAWA
東京五輪での贈賄で起訴された角川氏が会長をしていたKADOKAWAのガバナンスについて、外部識者に…