スルガ銀行集団的狂気

 スルガ銀行の元役員らがスルガ銀行に提訴された。スルガ銀行については融資に係る粉飾などと並んで、酷いパワハラも報道されている。銀行員のステレオタイプは順応的で保守的といったところだ。経験的に言っても一人ひとりはその通りだと思う。それがかつてのナチスドイツや幕末の長州藩のように、集団になって一つのムードが醸成されると、根が順応的なだけにある種の狂気を発するところがあろう。バブルの時の大手銀行にも同様の狂気が渦巻いていた。集団として狂気が渦巻いているときにそれを頭から水をかけて冷やす役割を期待されるのが、普段はその集団に接していない社外役員ではないか。今回はどうだったのか。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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