休暇中のメール攻撃
一昔前の休暇明けの管理職の典型的な仕事は、溜まったメールのチェックと返信、溜まった決裁文書の処理であった。今は文書は少なくなったが、メールは休暇中でも移動中でもどこでも追いかけてくる。このことは一般職でも同じだろう。これに関連して10月29日の日経は、米国の例を引いて、休暇中のメールへの返信を強要すること等を禁じる法的措置を検討していることを紹介している。もっとも、返信することはもちろん「労働」ではあろうが、着信メールを読むこと自体ストレスになるし、さらには着信数がみるみる増加していくのに対して、これを読まないで放置しておくこともストレスになる。記事中のダイムラー社の例のように、休暇中の社員へのメールは自動的に消去されてしまって、着信できないようにするのが徹底していていいのではないか。同社は2014年からやっているようだから、そんなに業務に支障はないのだろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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