相続の季節
秋は相続の季節か。先週から今週にかけて一般雑誌のいくつかに、相続にまつわる記事が掲載されている。丁寧に読んでいるわけではないが、来年1月から徐々に改正相続法が施行されるから、それに合わせたハウツー記事なのだろう。来年1月にまず施行されるのは、自筆証書遺言の方式の緩和というもので、自分で書く遺言(「自筆証書遺言」という。)が幾分書きやすくなる、という改正だ。一方で、普通の人はなかなか遺言を書かない。遺書とイメージを重ねているようなところも見受けられる。「先立つ不孝をお許しください。」的な自殺の添え物といった印象を持たれている高齢者も多い。遺言はまさに人生最後の重要な意思表示だ。一回書いてから気が変わることも多い。まずは、簡単な遺言を練習の意味で書いて、仏壇にしまっておくのはどうだろう。「銀行預金は妻にあげる」と書いても意味は通じるし、日付署名捺印等すれば様式も整う。最後の重要な作業には練習も必要だ。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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