地銀に国債運用は難しい
地銀に外債運用は無理だと書いたが、実際のところ地銀には日本国債の運用も難しいのではないか。現在の環境下ではなおさらだ。日銀も長らくゼロ金利に引続きマイナス金利をやってきたが、そろそろ政策委員会のトーンも変わってきている。金利が上昇すれば、貸出金利も上昇して一般には地銀の収益にはプラスに働くが、日本国債のポートフォリオが巨額だと、その含み損失が増収分の足を大きく引っ張りかねない。日本人はまじめだから、部門に配属されて仕事と目標が与えられると、何かやらなくてはならないという強迫観念に囚われる。地銀の投資勘定による運用部門ではまずは「買い」を考えるだろう。そしてこれが新たな含み損失の源泉になってしまうだろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 |
---|
奈良 正哉のコラム
-
2024.11.01
奈良 正哉
社外取締役兼職
社外取締役の兼職が24%に、女性に限れば34%になるそうだ(10月30日日経)。かくいう筆者も3社…
-
2024.10.31
奈良 正哉
ステルス買収防衛策
信託銀行が「有事導入型」と言われる買収防衛策の導入を支援している(10月29日日経)。従来の買収防…
-
2024.10.30
奈良 正哉
ふるさと納税は続くよどこまでも
ふるさと納税で資金流出が顕著な23区からの怨嗟の声は、間欠泉のように新聞に載る。不合理な制度だから…
-
2024.10.29
奈良 正哉
オリンパス社長辞任
オリンパスのカウフマン社長が、違法薬物所持の疑いで辞任させられた(10月29日日経)。みっともない…