地銀に国債運用は難しい
地銀に外債運用は無理だと書いたが、実際のところ地銀には日本国債の運用も難しいのではないか。現在の環境下ではなおさらだ。日銀も長らくゼロ金利に引続きマイナス金利をやってきたが、そろそろ政策委員会のトーンも変わってきている。金利が上昇すれば、貸出金利も上昇して一般には地銀の収益にはプラスに働くが、日本国債のポートフォリオが巨額だと、その含み損失が増収分の足を大きく引っ張りかねない。日本人はまじめだから、部門に配属されて仕事と目標が与えられると、何かやらなくてはならないという強迫観念に囚われる。地銀の投資勘定による運用部門ではまずは「買い」を考えるだろう。そしてこれが新たな含み損失の源泉になってしまうだろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 |
---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.05.02
奈良 正哉
DEIは死なず
トランプ支配後もDEIは死なずという趣旨のコラムが、日経に掲載されている(アセットマネジメントo…
-
2025.05.01
奈良 正哉
トランプ関税折込済?
ゴールデンウイーク中に、外人に相場を「持っていかれる」ことが少なくなかった。今年はどうだろう。前半…
-
2025.04.30
奈良 正哉
空き家の本当の数
このコラムでもたびたび取り上げてきた「空き家問題」。国の発表してきた空き家の数は大幅に過大推計され…
-
2025.04.28
奈良 正哉
ビッグモーター再建半ば
伊藤忠によるビッグモーターの買収から1年経った。再建は業績的は道半ばのようだ(4月23日日経)。マ…