ギャンブル依存症論者は国家依存症?
IR法案の参議院審議の主な論点のひとつとして、ギャンブル依存症対策がある。IR法案推進論者は、依存症対策をカジノビジネスとのバランスの中で説く、依存症論者は個人の保護に絶対価値を置く。だから噛み合わない。依存症論者は、仮にどんなにカジノへの出入の壁を高くしても、そこにカジノがある限り法案には反対だろう。カジノへの出入は本来個人の自由である。これを法律で規制せよ、というのは個人の自由を国家が規制せよということになる。依存症にはギャンブル以外にもたくさんある。極論すればこれら依存症を防ぐために、あらゆる局面で国家が個人の行為に介入せよということか。戦後何かあると、政府が悪い、役人が悪いとして、自己の安全の全てを国家に依存してきたしっぽが見えるようだ。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 |
---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.05.22
奈良 正哉
関税と恐慌の歴史
今週号のニューズウィークは、関税と恐慌の因果関係の歴史を紐解いている。急激な関税増税の他貿易妨害行…
-
2025.05.21
奈良 正哉
失言により辞任
江藤農相がつまらない失言により辞任した。しかし辞任に値するような政治的に重大な発言だったろうか。政…
-
2025.05.19
奈良 正哉
米国債格下げ
ムーディーズが米国債を最上級から1ランク格下げした。週末週初はそのニュースが多かった。ムーディーズ…
-
2025.05.16
奈良 正哉
証券口座乗っ取り
証券口座の乗っ取りとそれに対する証券会社の対応が話題になっている。 ニュースによれば、証券口座の…