IR法制 7
いわゆるカジノ法案には、カジノ面積規制や依存症対策と並んで、そもそも賭博罪にあたるのではないかとの論点があるという。賭博は刑法の禁ずるところであるが、競馬競輪のように認められているものもある。今回のカジノも収益使途に公益性があるから、違法性が阻却される(合法になる)との有識者会議の結論が出ている。そもそもカジノが民間業者によって運営されることは当然の前提であるから、今さらこの論点を国会の場で持ち出すのはなぜか。この論点を乗り越えられていなければ、その後の細部の検討は無駄であったはずだ。カジノ面積規制や入場規制などの技術的な細部は政治の場での議論になじまないから、政治家のために残された、ためにする論点のような気がする。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 |
---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.05.02
奈良 正哉
DEIは死なず
トランプ支配後もDEIは死なずという趣旨のコラムが、日経に掲載されている(アセットマネジメントo…
-
2025.05.01
奈良 正哉
トランプ関税折込済?
ゴールデンウイーク中に、外人に相場を「持っていかれる」ことが少なくなかった。今年はどうだろう。前半…
-
2025.04.30
奈良 正哉
空き家の本当の数
このコラムでもたびたび取り上げてきた「空き家問題」。国の発表してきた空き家の数は大幅に過大推計され…
-
2025.04.28
奈良 正哉
ビッグモーター再建半ば
伊藤忠によるビッグモーターの買収から1年経った。再建は業績的は道半ばのようだ(4月23日日経)。マ…