コロンビア選手射殺事件
日本が勝ってコロンビアが負けた。日本にとって最大の功労者は、序盤ハンドでPKを献上してレッドカード退場になったコロンビアの選手だろう。思い出すのは、1994年のワールドカップ(日本はドーハの悲劇でまだ出場できていない)の一次予選。オウンゴールを献上してコロンビアが敗退した。そのときチームの他のメンバーは帰国を躊躇していたのに、オウンゴールをした選手は「帰国して国民に謝罪をしなければならない」趣旨の発言をして帰国したが、数日後「オウンゴールをありがとう」と言われながら射殺された事件である。当時も今も日本にとってサッカーはスポーツであるし、スポーツであるに過ぎない。しかし少なくとも彼の国においては、サッカーはスポーツを超えた、何かどろどろした血生臭さえ含むものであった。賭けの対象でもあったろう。当時、サッカーをきれいごととのみとらえている日本は、ワールドカップに出られる日が来るのだろうかと思ったものだ。今回コロンビアが一次リーグで敗退してしまった場合、チームは帰国できるのだろうか。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
| 投稿者等 |
|---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.12.16
奈良 正哉
JPX内部通報制度審査
JPXは、新規上場に際して内部通報制度の整備状況を審査する(12月12日日経)。オルツの不正会計が…
-
2025.12.15
奈良 正哉
世界投資と一局投資
日経「一目均衡」の「生き残るための世界株投資」に同感である(12月9日日経)。 内容は詳細に渡る…
-
2025.12.12
奈良 正哉
ふるさと納税控除制限
高所得者優遇との批判を受けて、ふるさと納税に税控除額の上限を設定するようだ(12月11日日経)。年…
-
2025.12.11
奈良 正哉
NHK新会長
NHK新会長は内部昇格となった。改革には内部をよく知る人が適任とされた。しかし、一方では、外部のな…