日大アメフト部 2
日大の事後対応が漂流している。むしろ法人としての日大の対応はない、といっていいのかもしれない。これまでの報道から日大には広報という組織はないのかと思っていた。しかしそれはあるようだ。しかし広報課は「広報することはない!」と報道に言っているそうだ。個人としての対応も際立って悪い。学生が弁護士を伴って、坊主頭に黒いネクタイで、内容も立派な会見をやったのと対照的に、監督はピンクのネクタイで相手方の名前を何度も間違え、空港ではノーネクタイで立ったままの会見をした。今回の事件は危機管理の教材として今後長く使われそうだが、日大の対応はあまりに拙劣で議論にもならないから、大学レベルの危機管理学では取り上げにくいかもしれない。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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