仮想通貨 8
取引業者許認可の基準として、中立な立場で、顧客の売買をマッチングさせるだけの「取引所」と、自らの立場で、顧客に価格を提示したり自らポジションを取ったりする「販売所」が一つの会社の中に同居できることが不思議だ。また、仮想通貨が何によって価格が変動するかと言えば、ほとんど全て仮想通貨そのものの需給だろう。とすれば、マーケットメイカーないし取引所として顧客の注文状況をほぼ寡占的に(取引業者は外為取引をする銀行業者等に比べて圧倒的に少ない)把握して、自らもポジションテイカーとしてその需給要因を作ることに参加していれば、仮想通貨の売買で勝つことは容易であったろう。外国為替であればその変動にはもちろん需給要因もあるが、経済や政治といった誰でもわかるファンダメンタルによって左右される要素が多く、これらの情報は独占されない。だから公平公正なマーケットになるのである。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
| 投稿者等 |
|---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.12.18
奈良 正哉
ルンバの負け
自動掃除機ルンバを手掛ける米アイロボットが破産法を申請した(12月16日日経)。中国勢に価格競争で…
-
2025.12.17
奈良 正哉
EUエンジン車禁止撤回
EUは35年以降エンジン車を禁止する目標を撤回する(12月17日日経)。足下で中国EV車に市場を席…
-
2025.12.16
奈良 正哉
JPX内部通報制度審査
JPXは、新規上場に際して内部通報制度の整備状況を審査する(12月12日日経)。オルツの不正会計が…
-
2025.12.15
奈良 正哉
世界投資と一局投資
日経「一目均衡」の「生き残るための世界株投資」に同感である(12月9日日経)。 内容は詳細に渡る…