ROE
日本企業のROEが10%を超えたとの記事が日経1面に載っている。ROEとは、自己資本利益率のことで、株主から拠出してもらった資本でいかに効率よく利益を上げたかの指標である。単純に言えば、これが高ければ高株価や高配当が望めるということだ。今回の高ROEの実現は利益の伸長によるもので、自己資本の減少(財務レバレッジの増加=必要資金を自己資本でなく借入金で賄う)によるものではないので極めて健全である。反対に、高ROEを目指すあまり、自己資本増加を抑え借金増加を優先すると企業の存続性は危うくなる。とある大手銀行の経営者が、退任後企業の社外取締役に就任した際、社長にROE(だけ)を目標にしてはいけない旨を強調したとのことを繰り返し聞かされた。建前はともかく、企業の第一の利害関係人は従業員とその家族だろう。投資家(多くは短期投資家)のご機嫌とりのために、企業の存続を危険にさらしてはいけないということだろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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