地銀のピンチ 2
地銀には、フィデューシャリーデュティーが追い打ちをかける。建前とすれば顧客第一主義であり反論の余地はない。この建前によって銀行は報酬の高い商品を優先的に販売できなくなった。行内の目標体系も高報酬商品の販売に偏りが発生しないように変更すべしとされる。すでにそうしている銀行もあるようだ。預金を集めてもマイナス金利や預金保険料でコストになるだけ。貸出は金利競争で利鞘減。投資商品の収益性もフィデューシャリーデュティーで下降線。とすると何に期待できるのか。これまであまり手を付けていない役務で何ができるのか。経済合理性ではない部分で顧客にどう付き合ってもらえるのか。より本源的には本当の企業の目利きができるのか。ということになるのか。
※ 金融庁 平成29 年3月30 日 「顧客本位の業務運営に関する原則」
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
投稿者等 |
---|
奈良 正哉のコラム
-
2025.09.10
奈良 正哉
大学の資産運用
大学の資産運用の多くは現預金のようだ(9月7日日経)。「運用」といえるかどうかははなはだ疑問だが。…
-
2025.09.09
奈良 正哉
タンス預金減少
タンス預金が13兆円減って47兆円になったようだ(9月8日日経)。金額自体は依然として膨大だが、増…
-
2025.09.08
奈良 正哉
ニデック会計不正
ニデックが会計不正の疑いで揺れている。事実はわからないが、第三者委員会が明らかにしてくれるだろう(…
-
2025.09.03
奈良 正哉
サントリーの記者会見
新浪会長辞任によるサントリーの記者会見を見た。日経関連各社を除けば、無意味、無関係、重複質問のオン…