事業承継はまず誰に相談するのか
事業承継のセミナーが多数開催され、いずれも多数の聴講者で賑わっている。経営者にとってはそれだけ喫緊の課題であり、聴講者の多数を占める税理士にとっても、知識の習得が急がれる分野なのだろう。では、経営者は誰に真先に事業承継の手法や後継者問題などを相談するべきか。筆者は銀行だと考える。そして銀行を通じて士業その他にアプローチするのがいいと思われる。銀行の地位はずいぶんと落ちてしまった感があるが、それでも中小企業の殺生与奪権を持っている場合が多いだろう。例えば事業承継税制特例要件の一つである事業承継計画自体は、ふんわりした主観的作文ですむのだろうが、本来は資金的な裏付けのある定量的な計画が必要なのは言うまでもない。後継者の育成にも銀行が関与してくれたら言うことはない。その後の特例要件の維持が危ぶまれた場合、士業やコンサルタントは救いの手を差し伸べることはできないが、銀行はそれができる。銀行側も頼りになる士業と上手に連携していく柔軟性が必要だ。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
関連するコラム
-
2026.09.08
奈良 正哉
日本の長期金利3%の投資家的意味
日本の長期金利(10年物国債の利回り)が3%をつけた。市場関係者では話題である。もっぱら財政健全化…
-
2026.07.09
奈良 正哉
みずほ信託銀行相続ノウハウを伝授
みずほ信託銀行は、地域金融機関に相続関連ノウハウ取得のためのサブスクサービスを提供する。 ゼロ金…
-
2026.06.19
奈良 正哉
成年後見制度変更
成年後見制度が変更される(6月18日日経)。これまで一度後見人が就くと終身だったのが、途中でやめら…
-
2026.04.22
奈良 正哉
みずほ信託総合首位
みずほ信託銀行は、商品力や使いやすさによる評価ランキングで初の総合首位となった。(4月22日日経評…
奈良 正哉のコラム
-
2026.09.17
奈良 正哉
タワマン2階建てローン
高所得層ではない層が高額なタワマンを購入するのに、2階建ローンというのが用意されているそうだ(9月…
-
2026.09.16
奈良 正哉
日米長期金利上昇
主要国で長期金利が上昇している。長期金利(10年国債利回り)が日本では3%、アメリカでは5%をつけ…
-
2026.09.15
奈良 正哉
社外取締役会議長
取締役会の議長を社外取締役にしている上場企業は139社となった。ただ、上場企業の4%にとどまり(9…
-
2026.09.14
奈良 正哉
新しい財源は罰金
不動産不況で財政難の中国地方政府の新たな財源は「罰金」だ。不当かつ過剰な取り立てで、年間徴収額は過…