介護職の処遇改善

 損保ジャパン傘下で介護事業を手掛けるSOMPOケアが、介護職の処遇改善をするとの記事がある(8月24日日経)。介護職の処遇改善は社長が就任当初から取り組んできたことだが、ここにきてまた大幅な改善を企図している。介護需要はどんどん高まるのに対して、介護職の処遇は低位に捨て置かれているという状態は、業界リーダーとも言える同社の積極的な取組で、業界全体として改善に向かうだろう。反面介護職の処遇改善に取り組む財務基盤がない事業者は、介護職がより処遇の良い事業者へ転出→自社の人手不足→倒産、という経路で淘汰されていくのだろう。利用予定者はサービスだけでなく、事業者の財務状態も慎重にチェックしなければならない。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

関連するコラム

奈良 正哉のコラム

一覧へ