セブンイレブンの何が原因なのか

 セブンイレブンの残業代の未払いが問題になっている。今回の公表の契機は今年9月の労基署の指摘だ。ただ、同社は前にも同様の指摘をされたが、これを公表もせず、遡って支払もしなかったそうだ(12月11日日経等)。最近の同社では、加盟店から24時間営業強制に対して公然と反旗があがり、セブンペイは開始直後にずっこけている。そして今回の問題だが、次第に深刻になっているかの印象だ。外部からの推測にすぎないが、同社の前カリスマ社長が偉すぎて、全員が社長だけを見て仕事をして、悪い情報は報告されず、社内のコミニュケーションに欠け、とりわけ同社の直接の顧客ともいえる加盟店の声に耳を傾けることをしない、という組織風土が出来上がってしまったのではないか。日産のゴーンもそうだが、カリスマ経営には危険を伴う。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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