日産の取締役会は機能した

 日産の西川社長が取締役会により事実上解任された。日産のガバナンス、とりわけ経営者のモラルは地に落ちた感があったが、新装開店の取締役会の英断により、同社の統治も首の皮一枚つながった。そもそも日産は合併会社で、かつては労組の委員長が権勢を振るっていたような変な会社だった。カリスマ創業者の哲学が筋を通すトヨタやホンダとは違うある種の緩さや危うさがあった。何はともあれ、日産は車を作ることが仕事なのだから、いい車を作ることに専念してもらいたい。フェアレディーやスカイラインは誰もが憧れる名車だった。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

関連するコラム

奈良 正哉のコラム

一覧へ