取締役会の回数
東芝が取締役会の回数を昨年度の19回から8回に減らすそうだ(8月2日日経)。同記事によると日経平均採用企業の平均は14回だそうで、月1回の定例取締役会と臨時の決算取締役会+αといったところだろう。米国のそれは8回だそうだ。企業ガバナンスがうるさく言われると、取締役会の開催頻度や、議事とその資料は自然法則のように増加してしまう。トップダウンで削減に取り組まないと、増加は留まるところを知らず、一方で実のある議論はできなくなる。また、社外役員にとっては目に見える負担増であるから、そうした企業の役員への就任は躊躇われる。東芝は再建途中だがある意味英断だろう。
鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉
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