世界投資と一局投資

 日経「一目均衡」の「生き残るための世界株投資」に同感である(12月9日日経)。

 内容は詳細に渡るが、ざっくりいうと、労働分配率が低く実質賃金が上がらない。その分企業が儲けているのだから株を買う。円安基調は変わらないのだから世界株投資をする。同感である。

 その反対が、勤め先一局集中投資だ。会社から給料をもらい、持ち株会を通じて会社の株だけに(消極的に)投資し、通勤しやすい会社のそばに住居を買うという(消極的な)不動産投資をする。収入も資産もすべて勤め先一局だ。

 バブルの崩壊の際、長銀や拓銀など複数の大手銀行がつぶれた。銀行から給料をもらい、持ち株会を通じて銀行の株だけに投資し、銀行の本支店や事務センターに通勤しやすい郊外に持ち家を買った人が結構いる。銀行がつぶれてすべてを失った。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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