小林製薬稲盛式再生

 紅麹問題の小林製薬は、稲盛さんの薫陶を受けた大田さんを会長に迎え再生を図る(8月25日日経「経営の視点」)。太田さんは稲盛さんによるJAL再生にも深く関与した。経営哲学にまで遡って会社を再生しようという同社の姿勢は評価できる。

 経営者の「経営哲学のお勉強」という迂遠な方法で会社が本当に再生できるのか、という素朴な疑問はある。しかし、実際にその方法で稲盛さんや太田さんはJALを再生した。個別具体的な手法も駆使したのはもちろんだ。同時に経営哲学の確立なくして再生なしということなのだろう。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

関連するコラム

奈良 正哉のコラム

一覧へ