信託銀行のガバナンス助言業務

 信託銀行各行は企業のガバナンス助言に力を入れている(5月11日日経参照)。特にコーポレートガバナンスコードが出て以降、企業のガバナンスへの関心が高まっている。アクティビストを筆頭に機関投資家もその点は同じだ。
 ガバナンス助言は、コンサルティング会社や証券会社もやっている。しかし、企業にとって信託銀行はもっとも安心できる相談相手ではないか。
 信託銀行は証券代行業務を通じて、企業と長く深い付き合いがある。また、証券代行業務は信託銀行3行にほぼ独占されているから、各行は業界標準やベストプラクティスについての知見がある。「業界他社並み」を意識する普通の経営者にとってありがたい助言があるだろう。また、外部の助言を得ているという安心感と対外的な説明力も増すだろう。

鳥飼総合法律事務所 弁護士 奈良正哉

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